タイヤの「サイドウォール」とは?ひび割れ・外傷などトラブル時の適切な対処法を解説

タイヤの側面に当たる「サイドウォール」は、安全運転に大きくかかわる部分です。そこで本記事では、サイドウォールの役割やトラブルの原因・対処法について解説します。サイドウォールの傷を防ぐ方法もまとめてありますので、ぜひ最後までご覧ください。
タイヤのサイドウォールとは?

タイヤのサイドウォールとは、タイヤの側面部分です。タイヤ内部のカーカス(タイヤの骨格となる繊維層)を保護しています。
ちなみに、一般的なタイヤはサイドウォール・トレッド・ショルダー・ビードから構成されています。
- サイドウォール:タイヤの側面
- トレッド:路面と接する部分
- ショルダー:トレッドとサイドウォールの境目
- ビード:ホイールが密着する部分
サイドウォールにはタイヤに関するさまざまな情報が記載されていますので、詳しく解説します。
サイドウォールに刻印されている情報
一般的なタイヤのサイドウォールには、さまざまな情報が刻印されています。
- 製造年週
- タイヤサイズ(幅・偏平率・ラジアルタイヤ・リム径・ロードインデックス・速度記号など)
- 回転方向(ローテーション)
- 装着の向き(インサイド・アウトサイド)
- 残りの溝(スリップサイン・プラットホーム)
- 適した路面(スタッドレス・スノーフレークマーク・M+Sマーク)
サイドウォールの刻印の種類については、次の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

タイヤのサイドウォールに起こるトラブルの原因と対処法

タイヤのサイドウォールは、外部からの刺激や環境の変化などの影響を受けやすい部分です。ひび割れや外傷、膨らむなどのトラブルが発生すると事故の危険性が高まりますので、原因と対処法を確認しておきましょう。
ひび割れ(クラック)
タイヤのサイドウォールがひび割れる原因は、紫外線や経年、ワックスなどによるゴムの劣化です。
- ゴムの柔軟性が失われると、タイヤのグリップ力や制動力が低下する
- たとえ未使用でも、製造から3~4年が経過するとゴムが劣化する
- ひび割れが深くなると空気漏れやバーストの危険性が高くなる
サイドウォールのひび割れが進行した場合は、タイヤの交換が必要です。走行前後にタイヤの点検を心がけましょう。
外傷(擦り傷・切り傷)
縁石や段差にサイドウォールが接触したり、ガラス片や小石が触れたりすると、サイドウォールに外傷が付いてしまうことがあります。
- 外傷が深くなると、タイヤ内部のカーカスを損傷してしまう
- カーカスの損傷によって、空気漏れやバーストの危険性が高くなる
ひび割れと同様に、タイヤに深い外傷が付いた場合も、タイヤの交換が必要です。最初は小さな傷でも、繰り返し衝撃を受けることで、外傷が大きくなってしまうことがあります。
膨らみ(ピンチカット)
タイヤ内部が損傷した際には、サイドウォールが膨らんでしまうことがあります。
- ゴムの劣化や外部からの刺激などによって、タイヤ内部のカーカスが損傷する
- ピンチカットしたタイヤで走行を続けると、バーストする危険性がある
サイドウォールのひび割れや外傷と同じく、ピンチカットした場合もタイヤの交換が必要です。特に、高速道路の走行中はタイヤに大きな負荷がかかりますので、ピンチカットした際は安全な場所に停止してください。
タイヤのサイドウォールの傷を防ぐ方法

サイドウォールのひび割れや外傷、膨らみなどの傷を防ぐためには、タイヤの点検や空気圧、安全運転、保管方法、積載量、メンテナンスなどの要素を考慮しなければなりません。ここでは、サイドウォールの傷を防ぐ方法を詳しく解説します。
走行前後にタイヤを点検する
自動車を運転する際は走行前後にタイヤを点検して、サイドウォールの傷を早期に発見しましょう。傷を発見しないまま走行を続けると、パンクやバーストの危険性があるからです。
- 縁石に接触した際やオフロードを走行した際は、サイドウォールを目視で確認する
- ひび割れや外傷、膨れなどを発見したら、専門店で点検してもらう
日常的なタイヤの点検は、傷を防ぐ方法ではありませんが、傷による事故を防ぐために重要です。
定期的に空気圧を調整する
サイドウォールの傷を防ぐためには、空気圧を適正値に保つことが重要です。
- 空気圧が不足するとタイヤ内部の発熱や外部からの刺激によりバースト・パンクしやすい
- 定期的にタイヤの空気圧を点検し、必要に応じて調整する
タイヤの空気圧は走行しなくても自然と抜けていきますので、月1回以上は点検しましょう。空気圧の適正値については、次の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

安全運転を心がける
サイドウォールの傷を防ぐためには、安全運転を心がけてください。スピードを出しすぎたり、無理なハンドリングをしたりすると、強い衝撃や負荷がタイヤにかかってしまうからです。
- 急発進・急ハンドル・急ブレーキを避ける
- 縁石や段差に乗り上げない
- 道路上の落下物に気を付ける
安全運転を心がけることでサイドウォールの傷を防ぐだけではなく、事故の危険性も減らすことができるのです。
タイヤを使用しない期間は適切に保管する
タイヤを使用しない期間は適切に保管することも、サイドウォールの傷を防ぐためには重要です。直射日光や高温多湿などの保管環境では、保管中にタイヤのゴムが劣化しやすくなります。
- 汚れを洗浄してよく乾かす
- 空気圧を調整する
- カバーをして床から離して置く
- 保管中も定期的に状態を点検する
- ホイールの有無によって置く向き(平積み・縦置き)を変える
- 保管前はワックスを使用しない
タイヤの正しい保管方法については、次の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

最大過積載を超えない
車種によって最大積載量が異なりますので、超えないように注意しましょう。過度な荷物を積載してしまうと、タイヤが負荷に耐えられなくなってしまうからです。
- 各車両の最大積載量は、運転席ドアの内側や取扱説明書に記載されている
- タイヤには、ロードインデックス(負荷指数)が定められている
- 車両に適したロードインデックスのタイヤを選ぶ
- タイヤの偏摩耗を防ぐためには、車体へ荷物を均等に積載する
タイヤのロードインデックスについては、次の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

過剰に洗浄や艶出しをしない
タイヤを過剰に清掃したり、艶出しワックスで保護しすぎたりすると、ゴムの劣化を早めてしまいます。特に、石油系溶剤を含むタイヤワックスはゴムの油分を奪うため、ひび割れの原因です。
- 泥や砂などの汚れであれば、中性洗剤とぬるま湯で落とせる
- 水性ワックスならゴムにやさしく、タイヤを保護できる
見た目の美しさも大事ですが、ゴムを劣化させないように洗浄や艶出しを行いましょう。
タイヤのサイドウォールに関するよくある質問

タイヤのサイドウォールに対しては傷の対処法や車検が気になりますが、サイドウォール以外のトラブルもあります。ここでは、よくある質問を集めましたので、回答をご紹介します。
サイドウォールの傷や劣化を発見したらどうしたらいいですか?
小さなひび割れや外傷であれば走行できますが、早めの点検と交換を検討してください。小さなトラブルを放置してしまうと、タイヤのパンクやバーストの危険性が高くなってしまうからです。
- ひび割れ:タイヤのグリップ力や制動力が低下する
- 外傷:タイヤ内部のカーカスを損傷してしまう
- 膨れ:タイヤ内部のカーカスが損傷している
特に、走行中にピンチカットしてタイヤが膨れた場合はバーストの危険性が高いため、安全な場所に停止してください。
サイドウォールの傷は車検に影響しますか?
はい、サイドウォールの傷の状態によっては、車検に通りません。法令に基づいて、車検の基準(道路運送車両の保安基準)が定められているからです(※1)。
- サイドウォールの傷が小さい場合は問題ない
- 大きな亀裂やカーカスの露出が見られる状態では車検に通らない
安全運転はもちろん、車検合格のためにもサイドウォールの傷を防ぐことが重要です。
※1参照元:国土交通省「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」(第167条)(https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S167.pdf)
サイドウォール以外にもタイヤにトラブルは起こりますか?
はい、サイドウォール以外の箇所(トレッド・ショルダー・ビード)にもトラブルが発生することがあります。
- サイドウォール:ひび割れ・外傷・膨れ
- トレッド:偏摩耗・剥離・パンク
- ショルダー:ひび割れ・摩耗
- ビード:空気漏れ・変形・損傷・腐食
さらに、空気圧の不足・過多やタイヤの製造不良などによっても、走行中の安全性が低下してしまいますので、定期的なタイヤの点検や空気圧の調整などが重要です。
タイヤのサイドウォールを定期的に点検しよう
タイヤのサイドウォールは、車検合格と安全運転のために重要な役割を果たします。定期的なタイヤの点検を心がけ、小さな傷でも放置せずに適切に対処しましょう。
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