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スタッドレスタイヤのインチダウンとは?メリット・デメリットを解説

スタッドレスタイヤのインチダウンとは?メリット・デメリットを解説

スタッドレスタイヤに履き替える際には、タイヤサイズのインチダウンをするとよい、という話を聞いたことがあるかもしれません。インチダウンはコストを抑えられたり、乗り心地が快適になったりするなどのメリットがあります。しかし、インチダウンには注意しておくべき点もあるので確認することが大切です。

この記事では、インチダウンとは何か、そして、スタッドレスタイヤのインチダウンについてのメリットやデメリットについて詳しく解説します。夏タイヤから履き替える際の参考にしてみてください。

目次

スタッドレスタイヤのインチダウンとは

スタッドレスタイヤのインチダウンとは

スタッドレスタイヤのインチダウンとは、通常のタイヤよりもホイールサイズを小さくし、タイヤの外径を変えずにタイヤ自体を太く、つまり側面を厚くすることを指します。タイヤサイズの表示にあるホイール直径部分(16インチ、17インチなどの部分)を小さくすることで、ホイールサイズが縮小され、タイヤの厚みが増すのです。

タイヤをインチダウンすると、扁平率(タイヤの断面幅に対する高さの割合)が上がり、ゴムの厚みが増します。つまり、サイドウォール部分にボリュームが出るので、タイヤのクッション性が増し乗り心地が柔らかくなるのです。

スタッドレスタイヤをインチダウンすると、そのほかにもいくつかのメリットがあります。後ほど詳しく解説していきます。

タイヤサイズの見方

インチダウンをするにはタイヤサイズを確認することが必要です。タイヤのサイズの見方について確認しておきましょう。

タイヤのサイズは、タイヤの側面に数字とアルファベットによって示されています。例えば、「205/55 R 16 91 H」という表示であれば、次のように読み取れます。

  • 205:タイヤ幅(mm)
  • 55:扁平率(%)
  • R:ラジアル構造
  • 16:リム径(インチ)
  • 91:ロードインデックス
  • H:速度記号

「タイヤ幅」とはタイヤの断面幅を指し、「扁平率」はその断面幅に対する断面高さの割合を示しています。「リム径」とはタイヤに装着しているホイールサイズのこと、「ロードインデックス」とはタイヤの負荷能力のこと、そして「速度記号」は規定の最大負荷を運べる最高速度を表しています。

スタッドレスタイヤのインチダウンによるメリット

スタッドレスタイヤのインチダウンによるメリット

スタッドレスタイヤのインチダウンには、上述したコストダウンや乗り心地の向上以外にも、いくつかのメリットがあります。以下では、インチダウンの具体的なメリットについて詳しく見ていきます。

雪道での走行性能が向上する

スタッドレスタイヤのインチダウンをすると、タイヤの幅が狭まることで接地面積が小さくなり、グリップ力が増します。狭い接地面積に対して集中的に車重がかかり、接地圧が増すのでグリップ力が上がり、スリップしにくくなるというメリットが生まれるのです。

ただし、路面状況が悪い場合はこの限りではありません。雪道や凍結路では過信しないようにしましょう。

タイヤのコストを削減できる

一般的に、タイヤはサイズが大きければ高価に、小さければ安価になります。インチダウンを行うとタイヤは小さくなるため、タイヤ購入の際にコストを削減できるというメリットがあるのです。

スタッドレスタイヤは通常のタイヤより高価であるため、コストが抑えられるのは大きなメリットといえるでしょう。また、タイヤが小さくなると交換のための工賃も抑えられることがあるので、トータルでかかるコストの削減につながります。

乗り心地が快適になる

インチダウンを行うことで、タイヤのサイドウォール部分が厚くなるため、衝撃吸収性能が向上し、乗り心地が快適になります。荒れた路面や凹凸の多い雪道においても、タイヤが路面のショックを吸収しやすくなり、車内への振動や衝撃が軽減されるのです。

サイドウォールが厚いことで、雪道での硬い雪や氷に乗り上げても、ホイールやタイヤへのダメージが少なくなるというメリットもあります。

ハンドルが取られにくくなる

インチダウンをすることで、ハンドルが取られにくくなるというメリットもあります。インチダウンによってタイヤと路面との接地面積が小さくなると、摩擦による抵抗も少なくなります。摩擦抵抗が小さくなると、ハンドリングが操作しやすくなり、「ハンドルが取られる」といった事態が起きにくくなるのです。

また、扁平率が上がることによっても、ハンドル操作が軽くなり、運転しやすくなるともいわれています。

ロードノイズが抑えられる

インチダウンによってサイドウォール部分の厚みが増すと、道路からの振動やノイズを吸収してくれます。これにより、車内に伝わるロードノイズが軽減され、静粛性が高まるのです。

また、インチダウンをするとタイヤの幅が狭くなることが一般的です。タイヤ幅が狭くなれば、路面との接地面積が小さくなるためロードノイズを抑えることもできます。

スタッドレスタイヤのインチダウンによるデメリット

スタッドレスタイヤのインチダウンによるデメリット

スタッドレスタイヤをインチダウンするといくつかのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。ここでは、スタッドレスタイヤのインチダウンによる主なデメリットを紹介します。

見た目のデザインが損なわれる

タイヤをインチダウンすると、車の見た目に影響があるといってよいでしょう。ホイールサイズが小さくなることで、車の外観が少し古風に見える、あるいはスポーティーさが失われることがあります。スポーツカーや高級車を愛用しているなど、外観のデザインやスタイリッシュさを追求している人にはデメリットかもしれません。

スタッドレスタイヤ装着期間中の見た目をどれほど重要視するかを判断の基準としてもよいでしょう。

凍結路面でのグリップ力が落ちる

スタッドレスタイヤをインチダウンすると、タイヤの接地面積が狭くなるため乾いた路面でのグリップ力は向上しますが、一方で凍結路面においてはその効果が逆転する可能性があります。接地面積が狭くなることで、タイヤが路面にしっかり噛み付かず、結果としてグリップ力が低下し、凍結した道路上では滑りやすくなるリスクが出てくるのです。

滑りやすいアイスバーンや凍結路面での走行が頻繁な地域でインチダウンを検討している場合は、このデメリットを考慮する必要があるといってよいでしょう。

安定性が低下し、ふらつきが起こりやすくなる

インチダウンによってタイヤのサイドウォール部分が厚くなると、コーナリング時の安定性が低下する可能性があります。タイヤがたわみやすくなり、カーブを曲がる際や急なハンドル操作を行った際に、車がふらつきやすくなる傾向が出てくるのです。

インチダウンを行うと乗り心地が柔らかくなり、快適に感じられることもありますが、安定性に欠けてしまう可能性があります。高速走行時や急カーブを走行する場合にはこのふらつきが顕著になるため、インチダウンをした後の運転時にはよりいっそうの注意が必要です。

スタッドレスタイヤのインチダウンをしないほうがよい場合とは

スタッドレスタイヤのインチダウンをしないほうがよい場合とは

スタッドレスタイヤのインチダウンは、メリットとデメリットがあることがわかりました。これらを鑑みて、以下のような場合にはインチダウンをしないほうがよいでしょう。

  • スポーツカーや高グレード車を利用している場合

スポーツカーや高グレード車では、コーナリングや高速走行時の安定性や操縦性が重視されており、インチダウンを行うことでそれらの性能が大きく低下する恐れがあります。見た目のデザインも重視されるため、デザイン面でのデメリットも強く感じられるでしょう。

  • 凍結路面を頻繁に走行する場合

インチダウンをすると、凍結路面が多い地域ではグリップ力が低下するリスクがあります。アイスバーンや凍結した道路では、タイヤがしっかりと路面を捉えないため、スリップしやすくなることが懸念されます。凍結路面での安全を重視する場合には、インチダウンは避けるほうがよいかもしれません。

  • 見た目やデザインにこだわる場合

車の外観を重視する場合、インチダウンはデザイン面でデメリットと感じる人もいるでしょう。スタイリッシュな外観を保ちたい場合は、インチアップはおすすめしません。

スタッドレスタイヤのインチダウンをする際のポイント

スタッドレスタイヤのインチダウンをする際のポイント

スタッドレスタイヤのインチダウンを検討する際には、いくつかのポイントに注意しておきましょう。以下の注意点を押さえることで、安全かつ効率的にスタッドレスタイヤのインチダウンを行えます。

外径サイズは純正タイヤと変えないようにする

インチダウンを行う際、タイヤの外径サイズは純正タイヤのサイズと一致するようにしましょう。外径サイズが変わると、スピードメーターに誤差が生じ、車検に通らなくなる可能性が出てきます。

インチダウンを行う場合は、ホイールサイズを小さくしても、タイヤの外径は純正タイヤと同じになるように、適切なサイズを選ぶことが必要です。

ロードインデックスを下げないようにする

タイヤの「ロードインデックス」は、タイヤが耐えられる最大荷重を示す指標です。インチダウンを行う際にも、このロードインデックスを純正タイヤと同じか、それ以上の値を保つようにしましょう。ロードインデックスが低いタイヤを選ぶと、過重がかかった際にタイヤがバーストするリスクが高まります。

また、ロードインデックスが純正タイヤより低い場合は車検を通りません。タイヤを選ぶ際には、サイズと同様にロードインデックスの数値も確認しましょう。

車体や部品に干渉しないか確認する

インチダウンを行う際には、タイヤやホイールが車体やサスペンションなどの部品に干渉しないか、しっかりと確認することが重要です。タイヤがなんらかの部位に干渉した状態で走行を続けると、重大な事故やトラブルを引き起こす可能性があります。

とくに、インチダウンをするとブレーキ部分に干渉する恐れがあります。ホイールやタイヤが車体に接触していないか、事前に確認をしておきましょう。

タイヤと車の相性を確認する

タイヤと車の相性も重要です。車両によって、特定のタイヤサイズやタイプが推奨されていることがあります。インチダウンを行った場合、推奨されたタイヤでない場合、走行性能が低下する可能性があります。

インチダウンをする際には、車種やグレードなどの面で問題がないか確認しておきましょう。

タイヤの専門家に相談する

インチダウンを検討する際は、タイヤの専門家に相談することがおすすめです。専門店やディーラーでは、車両の特性や使用環境に応じた適切なタイヤサイズやホイールの選び方についてアドバイスを受けられます。

インチダウンには上述したようなデメリットもあり、走行中に思わぬトラブルが起きたり、車検に通らないケースが出てきたりします。不安な点は専門家に相談することがおすすめです。

タイヤのインチダウン早見表

タイヤのインチダウン早見表

インチダウンについて、適合するサイズの早見表を紹介します。インチ変更をする際の参考にしてください。

  • コンパクトカー
13インチ14インチ15インチ16インチ17インチ
165/70-23175/64-14195/45-15
175/70-13185/64-14175/65-14195/50-15195/45-16195/40-17
185/70-13195/60-14195/55-15205/45-16205/40-17
  • セダン、ワゴン
15インチ16インチ17インチ18インチ
195/60-15185/65-15205/50-16225/45-16205/45-17215/40-17215/35-18
205/60-15195/65-15205/55-16225/50-16215/45-17205/50-17225/40-18
215/60-15205/65-15215/55-16225/50-16225/45-17215/50-17
225/60-15215/65-15205/60-16225/55-16225/50-17235/45-17215/45-18245/40-18
225/60-16235/50-16225/55-17245/45-18275/40-18
235/60-16245/50-17255/45-18285/40-18
19インチ20インチ21インチ22インチ
215/35-19
245/35-19275/30-19245/30-20285/25-20
245/40-19285/35-19245/35-20275/30-20
255/40-19255/35-20285/30-20225/35-21295/30-21265/30-22295/25-22
  • SUV
15インチ16インチ17インチ18インチ19インチ
215/65-16215/65-16245/50-17255/45-18255/40-19
215/75-15255/60-15215/70-16225/60-17225/65-17245/50-18245/45-19
235/75-15235/70-16255/65-16235/65-17255/60-17255/55-18285/50-18255/50-19285/45-19
255/75-15265/70-16285/60-17285/55-18
265/75-16275/70-16285/60-18285/55-19
20インチ21インチ22インチ23インチ24インチ
255/35-20265/30-22
245/40-20
295/40-20285/35-21265/35-22295/30-22
295/45-20
305/50-20305/45-20295/45-22305/40-22305/40-23305/35-23305/35-24

スタッドレスタイヤのインチダウンについて知っておこう

スタッドレスタイヤのインチダウンは、乗り心地の向上やコスト削減、ロードノイズが抑えられるなどのメリットがある一方で、デザインや安定性に関するデメリットも存在します。インチダウンを検討する際には、メリットとデメリットを十分に理解し、車両の特性や使用環境に合った選択をすることが大切です。

また、インチダウンを行う際には、外径サイズやロードインデックスなど、守るべき重要なポイントがあります。インチダウンを検討する場合は、専門家に相談するなど正しく理解しておくことが大切です。

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